なかよし家族
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3,母親の母性に当てられ、いっぱい甘えてしまった。(1)

 亜花梨との情事から一週間。
 二人は暇さえ見つければ、愛欲に耽るようになっていた。勿論、射精を手伝うという体で。

 そして……今日も今日とて、一日の予定が終わった龍之助が部屋でゆっくりしていると亜花梨がいつものように勝手にドアを開けて入ってきた。

「タツ、いるか~」
「……亜花梨姉ちゃん。いい加減勝手に開けるのはやめてくれないかな。もし、いかがわしいことでもしてたらどうするつもりなのさ」
「はぁ~? 別に隠すことでもないだろ? 昨日だって散々抜いてやったんだから」
「いや、そういう話じゃなくて……はぁ、もういいや。んでどうしたの?」

 龍之助が言うと、亜花梨は舌なめずりをしながら妖しい笑みを見せた。

「そりゃーお前、決まってるだろ? 今日も抜くのを手伝いにきたんだよ」
「手伝いって……」

 亜花梨の楽しそうな表情を見て言葉に詰まった。
 細めている目元は既に赤く染まっていて、二月に入ったばかりだというのに亜花梨は薄手のTシャツと――可愛らしい刺繍のついた下着一枚だけという出で立ちだった。

 劣情を誘いつつも、すぐさま脱ぐことが出来るラフな格好に、どう見ても、手伝う本人の方が楽しみにきている……と龍之助は考えていた。

(まぁ……僕はとてもありがたいから全然いいんだけどね)

 亜花梨に負けず劣らず、龍之助もこの状況を楽しんでいた。
 最初はどうしたものかと思っていたこの病気も、亜花梨が積極的に手伝ってくれるようになって随分と気にならなくなっていた。むしろ、この病気のお陰で連日連夜、姉と楽しめるのだから。今となっては感謝の気持ちすら芽生えつつあった。

「ほらタツ、さっさと脱いだ脱いだ」

 亜花梨は待ちきれないといった様子で、龍之助のズボンを脱がそうとする。
 始める前から発情している亜花梨は息を荒げて股間にいる龍之助ジュニアに目線を合わせていた。

 「うわっ、ちょ、ちょっと待って」

 龍之助はズボンに手をかけた亜花梨に声をかけて制止した。
 こういうがっつかれる展開もとても昂奮するんだけど……やっぱり手伝ってもらってる以上、亜花梨の方にも楽しんでやってもらいたい。
 龍之助はそう思って、ベッドに腰かけた。

「亜花梨姉ちゃん、こっちにきて」
「??? 何するんだ?」

 誘われるまま亜花梨は、座っている龍之助の目の前までやってきた。
 すると、龍之助は右手を伸ばして地面を指さす。

「おすわり」
「はっ……!?」

 ペットに芸を仕込むような可愛らしい声ではなく、そうすることが当然であるかのように、龍之助は言い放った。
 突然の事に戸惑いの声を出した亜花梨だったが、少しの沈黙のあと、恥ずかしそうに顔を染めながらその場に座り込む。

「ほら……これでいいか?」

 地面に座り、龍之助より低くなった亜花梨は上目遣いで龍之助を見ている。

「言い方が違うでしょ?」
「……これで……いいですか?」
「うん、良く出来ました」

 言いながら亜花梨の頭を撫でてやると、彼女は頭に神経を集中しながら、気持ちよさそうに目を細める。
 どうやら亜花梨は、潜在的にマゾ気質を持っていたようで、上下関係の下側になると、途端に恍惚とした表情を見せ始める。
 良く鍛えられた身体に、普段のはきはきとした口調とはかけ離れた姉の姿に、龍之助も昂奮を覚え、みるみる間に下腹部を充血させた。

「じゃあまずは、口でしてもらおうかな。ズボンも亜花梨姉ちゃんが脱がしてね」
「はい……」

 一言いって頷いてから、亜花梨は龍之助のズボンに手を掛ける。
 本人は隠しているつもりのようだが、姉の綺麗な表情は破顔して、だらしなく口角を上げて微笑んでいた。

(ふふ……亜花梨姉ちゃんも楽しそうで嬉しいな)

 高圧的な態度に最初は抵抗があった龍之助だったが、責めるたびに悦に入る亜花梨を見るほど遠慮は消えていき、今ではどんな言葉で責められるのが亜花梨の好みなのか、反応を見るのが密かな楽しみになっていた。
 どうやら今回の方針は成功だったようで、亜花梨は従順にズボンを脱がしていた。だがその手つきは、一刻も早く龍之助の逸物にむしゃぶりつきたいといった感じで、忙しなく手を動かしていた。

「うわっ……今日も凄く大きい……」

 服を脱がされ、飛び出てきた剛直に亜花梨は見惚れている。

「亜花梨姉ちゃんが可愛いからね」
「もう……またそれ……それ本当に恥ずかしいから……」

 顔を真っ赤にしながら、ばつの悪そうな顔で亜花梨は顔を背けた。

「今まで僕も言われ続けてたからね、少しでもやり返さないと。ほら、可愛い可愛い」
「ううー……! あむっ」
「うはぁっ!」

 甘い責め苦に耐えかねて、亜花梨は雄棒を咥えこんだ。
 彼女のぬるりとした口内が、龍之助を快楽へ導く。

「んぐっ、ぐぽっ、じゅぷっ、じゅぷっ……タツ、ひもちいい?」

 上目遣いを維持しながら、潤んだ瞳で亜花梨が問いかける。

「気持ちいいっ、亜花梨姉ちゃんのお口、凄い気持ちいいよぉっ!」
「むふふ~……んじゅ、ぐじゅっ、くぽっ、くぽっ、くぽっ」
「ほああああ……っ」

 一週間のあいだに、大分手慣れてきた様子の亜花梨は唇と舌で剛直を扱き上げる。龍之助が好きな力加減で、龍之助が好きな速さで動く、龍之助のためだけのフェラチオ。
 姉の慈愛に満ち溢れた口淫奉仕に龍之助はあっというまに精液が上ってくるのを感じていた。

「あああっ! 亜花梨姉ちゃんっ……僕……僕もうっ!」
「ひいよ……らして……」

 亜花梨の動きがスピードアップして、気持ち良さに龍之助は腰が抜けてしまいそうだった。射精感がこみ上げてきた龍之助は、本人も無意識のままに亜花梨に合わせて腰を動かす。

「ううっ、でる、でるよおおお!!」

 ガチャ。

(へ? 何の音……)

「――タツ君? いきなりごめんね? 亜花梨ちゃんが見当たらないのだけど、こっちに来てないかしら」
「あ」
「まぁ」
「んむ?」

 ドピュッ!

 前触れもなくやってきた母親に、龍之助達は空気が凍ったように固まっていた。

「どういうこと、なのかしら……?」

 亜花梨と二人、母親の前でなぜか正座させられながら、龍之助は優菜の質問に首を傾げた。

「ど……どう……とは?」

 質問の意図が理解できずに、龍之助は聞き返す。

「どうして亜花梨ちゃんがタツ君のオチンチンを咥えこんでいたのかしら?」

 聞き返してみれば、より質問内容をより詳細に問いかけられた。
 そういう意味で聞き返したんじゃないんだけど、というか、なんだか空気が怖いんだけど。

 問い詰める優菜の圧が凄まじく。彼女の背後には、まるで般若の顔をしたオーラのようなものが見える気がした。
 そんな圧にもなんとか怯まず、亜花梨が声を上げた。

「違うんだよママ、あーしはただ龍之助の病気の介護をしてただけで……決してやましい事は……あれ? いやこれってやましいことなのか?」

 亜花梨は首を傾げて考え始めた。
 その様子を眺めている優菜の圧が、どんどん増していく気がした。

「ちなみに……亜花梨ちゃんはタツ君の『お手伝い』は今回が初めてなのかしら?」
「へ……? いや、回数でいったらもう30回以上は――」
「いやああああああああああああああああ!!!」

 亜花梨が正確な回数を指折り数えながら言うと、突然優菜が発狂したように叫び始めた。生まれてきて初めて見る母の取り乱した様子に、龍之助も、そして亜花梨も、何が起きたかわからないまま困惑していた。

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