1.11話

(何……これぇ、はぁ……止まらない……)

 右に左に――指で撫でるように突起に触れる。
 色々な触り方を試していると、たまに大きな刺激を感じる場所に当たる。その度に触る範囲を狭めて少しずつ……気持ちよくなる場所を探し当てる。
 しかし――最初に感じた刺激には中々ありつけず。少しずつ快楽に慣れてくる。私は強い刺激を求めて躰が焦れてしまい、なんだか脚がむずむずとした。

(確か……こう、下からすくうように――)
「~~!」

 そしてついに、最初に触れた場所を探し当てた。
 さっきと同じように強い電気が流れて体がビクっと震える。
 思わず声を出しそうになってしまったが、口を塞いでいたお陰もあって、なんとか耐える事が出来た。

「ふぅ……ん……ぁひっ……はっ……」
(なんか……触れば触る程、お汁が溢れてきてる……?)

 求めていた気持ち良さに夢中になっていると、触り心地に違和感が出始めた。
 今触っている突起のすぐ下に、穴が開いている場所がある。そこに指を当てると問題の液体が溢れてきていたのだ。
 出てきたばかりのせいか、液体は少し熱を帯びており指で掬《すく》うと、てらてらと輝いている。明かりに当たると反射して、指に光沢が出来る。

 一体この液体は何なのか。
 気になる……気にはなるのだが――
 股間がむず痒くなり、こするように脚を動かしてしまう。
 今の私には液体の正体よりも、初めて体感した気持ち良さの方が大事だった。
 液体が付着した指をそのまま下ろし、突起の敏感な部分を狙って指を当てると、

「んひゃんっ!」
(えっ……?)

 さっきまでとは全く別の感触に驚いた。
 さっきよりも数段強い、それなのにずっと触っていられるような……こびりつくような快感が躰に広がる。

(もしかして……お汁のせいかな……)

 疑問に思った私は指に液体をたっぷりと塗り付けた後、突起にも塗り付けるように指を這わせてみると、

「……あぅっ! は、ぁぁぁ……」

 予想は大正解だった。
 じんわりと暖かい感触がしたと思うと、腰が抜けるかのような気持ち良さがやって来る。

「んっ……んんっ、ふっ、ふぅ……あぁん」

 まさか……自分の体にこんな気持ちのいい場所があったなんて。
 私は快楽を貪るように、ひたすら指を動かしていた。頭はどんどん考える事が出来なくなってきて、躰には自然と力が入っていく。
 ベッドに倒れ込むように仰向けになり、脚をピンと伸ばして足先でグーを作る。
 そして目を閉じると気持ち良さだけを感じる事が出来た。徐々に快楽がエレベーターで昇ってくるように近づいてくる。おしっこが漏れそうな気がしたが、手を止める事が出来ない。

(う、うぅ……漏らしちゃいそうなのに……手が止まらないよぉ)

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