なかよし家族
▼目次

1,謎の奇病に掛かってしまった(5)

「ひいのよ、はまんひないでびゅっびゅひはいなはい(いいのよ、我慢しないでビュッビュしちゃいなさい)」

 茜が言い終わってすぐに、ピストンする動きが加速していく、龍之助は頭の中が真っ白になるのを感じながら、無意識に茜のストロークに合わせて腰をヘコヘコと動かしていた。

「ああっ! 出るっ、出ちゃう! うひっ、うあああぁぁぁ!!」

 ビュルルルルルル!! ビュー! ビュビューー!

「んっ! んんんんん……!!」

 勢いよく飛び出る樹液に、茜は驚き声を上げていた。
 それでも一滴もこぼす事無く口内にすべてを受け止めようとしてくれる。

「ふあ……あああぁぁ……と、溶けるうぅぅ」

 射精の昂奮で頭が白で塗り替えられていく。気持ち良すぎて、今まで考えていた事を全部忘れてしまったかのようだった。
 ゴキュゴキュと喉を鳴らしながら、止まらない白濁液を飲み込んでいく茜。
 ぼんやりとする景色の中、その姿を覗き込んだ龍之助は得も言われぬ達成感を覚えた。
 やっと止まってきた射精感に満足していると、目尻を少しだけ赤く染めた茜は、目を細めて言った。

「まらおわりまへんよ(まだ終わりませんよ)」

じゅる、じゅぷぷぷ、じょぽっ、じょぽっ――。

「へっ……あっ、ちょっ!」

 落ち着いて来たばかりだというのに、茜は再び動き出す。
 今度はさっきと少し違う、一層強く吸い込むようにしながら、尿道に残った樹液を吸い出すように追い打ちをかけてくる。

「ずるっ、じゅぶぶ、じゅっぷ、ずぞぞぞぞっ!」
「ふあぁっ! あ、あかねさんっ、しゅ、しゅごっ、それしゅごすぎっ!」

 大きく水音を響かせながら、茜はイッたばかりの雄棒にむしゃぶりつく。
 龍之助は脳が溶けるような気持ち良さに悶えながら、彼女を止めようと頭を両手で頭を掴む。
 だがそれが余計だった。

 催促されたのだとばかりに勘違いした茜の奉仕は、より一層激しくなってしまう。
 唾液を大量に垂らしながら、激しいストロークに吸い付きの緩急までつけて、更には舌の動きまで追加されて龍之助を絶頂に導こうとしている。
 初めての口淫でこんなフルコースを受けた龍之助は、知性なんて吹き飛んでしまい、赤ん坊のように喘ぎ声を上げていた。

「じゅぶっ、ずぞぞぞぞっ! じゅぶっじゅぶぶっ! ほれでまんぞくれすかっ?(これで満足ですか?)」
「ほっほおおおっ! ば、ばかに……ばかになるっ! いままでおぼえたこと、ぜんぶわすれちゃうううぅぅ!!」

 もはや残ったものを吸い出すように、どころではない。
 彼女はまるで物語でよく見るサキュバスのように、龍之助の精液を根こそぎ搾取しようとしているようだった。

 そうこうしている内に、二発目の準備が完了したようで、どんどんと精液が昇ってくる感覚がやってくる。
 比例するように、再び視界が白く染まっていき、何も考える事ができなくなっていく。
 龍之助の耳に聞こえるのは、ジュポジュポジュポ……と規則正しい淫靡な水音だけだった。

(ああああああ……だめ、駄目ダメだめ!! またっ……イクッ!!!)

 ドプッ! ビュルルルルル!! ビュービュー!

「ん!……んん…………」

 一度目の射精で要領を掴んだのか、茜は余裕を持って受け止めてくれた。
 最後まで出し切ろうと、しっかり口で亀頭部を抑えながら、唾液でぬめる肉棒を華奢な指で扱き上げてくる。

「ほわ……ほわあああ…………」

 それがまた、甘く、痺れるような快感で、ベッドに座っている龍之助は四肢をピンと伸ばしながら、幸せの感触を享受していた。

「――んぷっ……そろそろ手を放してくれませんか?」
「……ふえ――――あっ! ご、ごめんなさい」

 茜の言葉に意識を取り戻した龍之助は自身の行動に驚愕した。
 制止しようと思って伸ばしていたはずの腕は、気が付けば茜の頭を抑え込み、根元まで性器を飲み込むように押し込んでいたのだ。
 自分のした事に驚きながら、一度謝ってから手を離すと、茜はずるり……と口から逸物を引き抜いた。

「とても凄い量でしたね……これだけ溜め込んでたならとても痛かったでしょう?」
「え……」

 そういえば、と思って龍之助は下腹部を覗き込んだ。
 言われてみれば……先程まであった痛みは嘘のように引いている。
 張りのあった玉袋は少しだけだけどゆとりを持ち、痛みが無くなったお陰で嘘のように快適に、身体が動くようになっていた。

「す、すごい……これなら普段通りに生活できますよっ!」

 龍之助はベッドから立ち上がり、股間をブルンブルンと揺らしながら、無邪気に身体を動かして見せる。
 その姿を暫く眺めていた後、茜はオホンと咳払いをした。

「今自由に動けるのは、あくまで精巣に余裕があるからなんですからね。定期的に射精しないとまたさっきみたいに痛くなって救急車を呼ぶことになっちゃいますよ」
「う……わ、わかりました」

 そうなのだ。半信半疑ではあったけど、ここまで元気になったのだ。実際効果が出てしまえば、医者の言う事を信じざるを得ない。
 すなわち、これから暫くの間はこうやって射精し続けないと、龍之助の睾丸は爆発してしまう。それもまた事実なのだと思い知らされる。
 全く、とんでもない病気にかかってしまったものだ……。
 さっきまでの元気はどこへやら、龍之助は自分の身を案じて項垂れてしまった。

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