2.18話

「ごめんなさい……ぐすっ、ごめ、んなさっ、……」
 彼女は泣きながら謝っている。恐らく俺にじゃなくて旦那さんに。
 例え娘の為に躰を許したとしても、自身まで気持ち良くなってしまったら。それこそ気をやってしまうなんて事があれば、自分も楽しんでいる事になってしまう。
 それなのに美穂さんは感じた事のない快楽に負け、果ててしまった。

 彼女が考えているのはそんな所だと思う。
 俺は旦那に操を立てられず泣いている彼女がなんだか可哀想で。
 ――なんだかものすごく興奮してきてしまった。

 顔を隠すように覆っている、彼女の腕を掴んで引っ張り上げた。
「ほらほら、泣いている場合じゃないですよ。というか、してあげる側なのに自分だけ気持ちよくなっちゃあ駄目じゃないですか」
「いや……やめて、いわないでぇ……」
「いや、言いますよ。だって話と違うじゃないですか、これじゃあ美穂さんを俺が気持ちよくしているだけですよね? あー……よだれまで垂らしちゃって」

 俺の言葉に美穂さんは口を手で拭う。
 実際の所、唾液なのか涙なのかわからないが、彼女は手に付着した体液を見てわなわなと震えている。

「あぁ……ち、ちが……そんな……」
「ほら、気持ち良くなって満足したでしょ? 次はこっちをお願いしますよ」
 彼女に目の前にいきり立った剛直を持っていき、みせつける。
 すると彼女は眼を見開いて「ひっ」と声を上げる。
「溢れるくらいよだれを垂らしているんだから、お口使わせてもらいますね」
「や……待って……む、無理です」
「うるさいよ」
 俺は恐怖とパニックで、開きっぱなしになった彼女の口に、無理やり逸物を突っ込んだ。

「んぐっ! がぽっ、がぽっ、あぐ、ぐぅ、ぅぉ」
「あぁー……暖かくて気持ちいぃ~」

 美穂さんの口内は俺のモノが出入りして酷く汚れていき、美人で落ち着きの感じた様相は見る影もなかった。
 顔中から体液を垂れ流し、男の性欲を吐き出す為に使われる、哀れな雌の顔をしていた。
 そんな可哀想な彼女に遠慮する事無く一突き、また一突きと、腰を突き出す度に征服感がこみ上げてくる。逸物を通して伝わる快楽は、心までも満たしてくれているようだった。
 すっかり機嫌が良くなってきた俺は、彼女の頭をわしづかみにして喉奥に突き刺さるように、ピストン運動を加速させていく。

「んぼっ、んぼぉっ! ごふっ、んごっ」
「あ、イっちゃう。気持ち良すぎてビュッビュしちゃう。射精《だ》すから全部飲んでね」
 美穂さんに聞こえているのかわからないまま俺はそう言うと、本能に赴くまま腰の動きを速めた。そして、限界を迎えた逸物は彼女の喉に向かって白濁液を吐き出した。

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