「なんで? ここは気持ち良くない?」
愛撫の手を止めずに質問してみると、彼女は切ない声で答える。
「そこも気持ちいいですけど……でも、でもぉ……」
今にも泣き出しそうなほど切ない声を上げる彼女は、焦らされ、持て余している劣情を表現出来ずに困っていた。言葉にできない代わりとばかりに、腰を前後左右にくねらせて無自覚のままにセックス・アピールをしている。
しかし、まだ耐えてもらう。
欲望のままに初体験を終わらせてしまって、中途半端に満足されてしまったり、不満を持たれたりしては困るのだ。俺が求めるのは美穂さん同様、末永く続く乱れた関係。気が向いたらすぐに抱く事が出来る、便利な隣人なのだ。
故に、彼女に与えるのは性行為に依存してしまう程の快楽。その為には入念な前準備が必要だった。
「まあまあ。ほら、これはどう?」
「え……あ、んん、ひゃああぁ……」
俺は指を離してから、大腿部に顔を近付け舌で触れた。
膝側から下腹部に向かって大きく舌を動かせば、彼女の甘い、ねっとりとした嬌声が聞こえた。
「脚を舐められるって気持ちいいでしょ?」
見上げて彼女を見ると、顔を覆っていた手はそのまま胸の辺りまで降りてきて、露わになった表情は気が抜けてだらしのない表情をしていた。
少し待っても返事が無い結花ちゃんを放置して、脚に目線を戻した俺は、再び脚に舌を伸ばす。
「はぁ! あああぁぁぁぁあああああ……」
むしゃぶりつくように舌を動かすと、結花ちゃんの艶めかしいため息が漏れて来る。
汗のせいか、少ししょっぱい味のする綺麗な脚を、べろべろと音が出るくらいに舌を動かして舐めた。
「まって、よねださん、まって、くださいっ……」
未体験の感覚にどうしたらいいのかわからず、彼女は手を伸ばし、俺の頭を抑えつけるように力を入れる。しかし這い回る舌のせいで、腕には全く力が入っていない。
俺は気にせず、脚の間に挟まれるように顔を突っ込んだ。そして横を向いてから、今度は脚の内側に舌を這わせていく。
「んみゃぁ! ほんと、にっ、まって……はぁっ!」
一舐めした瞬間、彼女は猫のような高い声を出して喘いだ。
その声に脳が溶けるような感覚を覚える。
俺の愛撫で性を知らない少女がそんな妖しい声を上げたのだ。嬉しくない訳がない。
征服欲が満たされていき調子に乗り始めた俺は、犬のように必死に、結花ちゃんの脚をひたすら舐め続けた。
すると、止めてもらうのを懇願していたはずの彼女は黙り込み、躰を小刻みに震えさせ始めた。
まさか、イキそうなのか?
耐える事に集中している結花ちゃんは脚を強張らせていた。力が入り弾力が強くなった脚を舐める度、彼女の震えは大きくなる。
絶頂を迎えようとしている彼女に、征服欲が一気に盛り上がってきた。
イけ! 俺の舌で! 気持ちよくなってしまえ!
心のなかで叫びながら、水音が響く程、激しく愛撫を続ける。
ぴちゃぴちゃぴちゃぴちゃ。
「だ……駄目!」
断末魔のように、結花ちゃんが声を上げながら俺を突き飛ばす。
突然の事にそのまま尻もちをついた俺は何事かと結花ちゃんの方を見た。
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